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アスベストを含む建物の解体方法と安全対策

執筆者の写真: kougyou hayatokougyou hayato

アスベストは、かつて建築材料として広く使用されていましたが、


その健康リスクが明らかになったため、現在では使用が禁止されています。


しかし、古い建物にはまだアスベストが含まれていることが多く、


その解体には特別な注意と手順が必要です。


この記事ではアスベストを含む建物の解体方法について詳しく説明します。




アスベストを含むスレート屋根
屋根スレート


アスベストの危険性


アスベストは繊維状の鉱物で、肺に深刻なダメージを与えることがあります。


アスベスト繊維は非常に細かく、目に見えないため、取り扱いに注意が必要です。


アスベストの吸入は、中皮腫や肺がん、アスベスト肺などの重大な健康問題を


引き起こす可能性があります。

 

アスベストの種類


アスベストは天然の繊維状鉱物であり、建材に使用されることが多いです。


主に以下の3種類があります:

 

  1. クリソタイル(白石綿)

  • 最も一般的に使用されるアスベスト。

  • 柔軟性があり、耐熱性も高い。

  • 主に建築用の断熱材、天井板、床材に使用されます。

 

  1. アモサイト(茶石綿)

  • 中程度の硬さを持つアスベスト。

  • 耐熱性と強度が高い。

  • 主に断熱材やスプレーされた防火材に使用されます。

 

  1. クロシドライト(青石綿)

  • 最も危険とされるアスベスト。

  • 非常に強いが、脆くて容易に細かくなる。

  • 主に断熱材や電気絶縁材に使用されます。

 

事前調査


アスベストを含む建物の解体を行う前に、まずは専門の調査会社による事前調査が


必要です。この調査で建物内のどこにアスベストが含まれているかを特定します。


調査結果に基づいて、解体作業の計画を立てます。



解体計画の策定

アスベストを含む建物の解体には、特別な計画が必要です。


この計画には、以下の要素が必要となってきます。


  • 作業範囲の設定:アスベストが含まれている部分を明確にし、その範囲を設定します。

  • 作業手順の確立:アスベストを安全に取り扱うための具体的な手順を確立します。

  • 安全対策の実施:作業員の安全を確保するための対策を講じます。


安全対策

アスベスト解体作業には、次の安全対策が必須です。

  • 個人防護具(PPE)の着用:作業員は、アスベスト防護用のマスク、防護服、手袋などを着用します。

  • 作業エリアの封じ込め:アスベストが飛散しないように、作業エリアをシートなどで封じ込めます。

  • 湿潤化:アスベストを含む材料を湿らせて、繊維の飛散を防ぎます。

  • 適切な除去と処理:アスベストを含む廃棄物は、特定の基準に従って適切に除去し、処理します。



解体作業

実際の解体作業は、以下の手順で進められます。

  1. 事前準備:作業エリアを封じ込め、必要な防護具を着用します。

 

  1. 湿潤化:アスベストを含む材料を湿らせ、繊維の飛散を防ぎます。

 

  1. 手作業での除去:アスベストを含む材料は、できるだけ手作業で慎重に取り除きます。

 

  1. 廃棄物の処理:アスベストを含む廃棄物は、適切な袋に入れて密封し、専門の処理施設で廃棄します。

 

 

法規制の遵守

アスベスト解体作業には、各国や地域の法規制が適用されます。


日本では、労働安全衛生法や大気汚染防止法に基づく規制があります。


これらの法規制を遵守することが、解体作業の安全性と適法性を確保するために重


要です。

 

アスベストを含む建材の撤去には、アスベストの危険度や飛散リスクに応じて3つのレベル


(レベル1、レベル2、レベル3)に分けられます。


それぞれのレベルに対応した撤去方法を以下に説明します。


レベル1: 高濃度アスベストの撤去


対象:吹付けられたアスベスト、耐火被覆材、断熱材など、アスベスト含有率が高く、飛散


しやすいもの。



撤去方法

  1. 事前準備

  • 調査:専門の調査会社による事前調査で、アスベスト含有箇所を特定。

  • 作業計画:詳細な撤去計画を立案し、必要な許可を取得。

 

  1. 作業区域の封じ込め

  • 隔離措置:作業区域を密閉シートやバリケードで完全に封鎖。

  • 陰圧装置の設置:陰圧装置を設置し、飛散するアスベスト繊維を内部に閉じ込める。

  1. 個人防護具の着用

  • PPE:防護マスク(PAPRやHEPAフィルター付きマスク)、防護服、手袋、ゴーグルなど。

  1. 湿潤化

  • 材料の湿潤化:アスベスト含有建材を水や封じ込め剤で湿らせ、飛散を抑制。

  1. 手作業での撤去

  • 慎重な除去:手作業でアスベスト含有建材を取り除き、封じ込め袋に密封。

  1. 廃棄物の処理

  • 特定廃棄物処理:アスベスト含有廃棄物は専用の密封容器に入れ、認可された処理施設で廃棄。

 

レベル2: 中濃度アスベストの撤去


対象:アスベスト含有の床材、屋根材、壁材など、比較的アスベスト含有率が低く、


飛散リスクが中程度のもの。


撤去方法

  1. 事前準備

  • 調査:事前調査でアスベスト含有箇所を確認。

  • 作業計画:撤去計画を策定し、必要な許可を取得。

  1. 作業区域の封じ込め

  • 部分的隔離:作業区域を部分的に隔離し、飛散を抑える。

  1. 個人防護具の着用

  • PPE:N95マスク、防護服、手袋など。

  1. 湿潤化

  • 材料の湿潤化:アスベスト含有建材を湿らせ、飛散を抑制。

  1. 慎重な撤去

  • 除去作業:手作業または適切な機械を使用して、アスベスト含有建材を取り除く。

  1. 廃棄物の処理

  • 特定廃棄物処理:アスベスト含有廃棄物を密封し、認可された処理施設で廃棄。


レベル3: 低濃度アスベストの撤去


対象:アスベスト含有の接着剤、シール材、パッキング材など、アスベスト含有率が低く、


飛散リスクが低いもの。


撤去方法

  1. 事前準備

  • 調査:事前調査でアスベスト含有箇所を確認。

  1. 作業区域の管理

  • 簡易的な隔離:飛散リスクが低いため、簡易的な隔離措置を行う。

  1. 個人防護具の着用

  • PPE:N95マスク、手袋など。

  1. 湿潤化

  • 必要に応じた湿潤化:必要に応じて、アスベスト含有建材を湿らせる。

  1. 慎重な撤去

  • 除去作業:手作業でアスベスト含有建材を取り除く。

  1. 廃棄物の処理

  • 適切な処理:アスベスト含有廃棄物を密封し、認可された処理施設で廃棄。

 


アスベストを含む建材の撤去には、アスベストの危険度と飛散リスクに応じた適切な


手順と安全対策が求められます。


専門業者による事前調査と計画策定が不可欠であり、適切な個人防護具の使用や


作業区域の封じ込めが重要です。


各レベルに応じた適切な対応を行うことで、作業員の健康と周囲の安全を確保するこ


とができます。

 


(株)隼人工業では、アスベスト含有建材の解体作業を承っております。


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